CAD設計と機械加工で新しい価値を創造
組立の工程集約・品質向上でスマートなモノづくり（smart assem)
CAD設計と機械加工で新しい価値を創造
組立の工程集約・品質向上でスマートなモノづくり（smart assem)
是永商会様は流通業界を主体とするビジネス戦略を行う50年以上の歴史ある企業です。自社の成長はもちろん、モノづくりにおける新しいスタンダード（文化）や価値創出にも力を入れられ「自由発想」「自由加工」をキーワードに加工分野に事業を拡大してこられました。
この加工分野への拡大に3D FABRI GEAR 400Ⅲ（以下3D FABRI GEAR）を導入され、多品種少量やお客様の要望に応えられる環境を構築されました。
さらなる生産力を求めてFT-150 FIBERを導入し、大量生産・タイムリーな供給を実現されモノづくりにおける新しいスタンダード（文化）作りに挑戦しています。
今回は3D FABRI GEAR・FT-150 FIBER導入のきっかけや導入後の変化、今後の挑戦についてお話を伺っていきます。
会社名：株式会社是永商会
代表取締役専務：是永 直宏
創立:昭和30年
事業内容
・建築系資材の部品加工
・機械の部品加工
弊社が3D FABRI GEARを導入したのは12、3年前のことです。毎日いろいろな工場に納品を繰り返す中で気づいたことがありました。それはお客様の「本当はこういう加工をしてほしい」という要望を実現できる機械や会社がマーケットの中になかったことです。
当時、既にある会社や機械機能にあわせて設計をしている状況でした。逆に言えばお客様の要望に応えられる複雑な形状加工が可能になれば大きなチャンスと感じたのです。
実現できました。3D FABRI GEARは多品種少量の資材を簡単かつ高精度で作れるので、お客様の幅広い要望に対応できるようになり、またタイムリーに供給ができるようになりました。大きなポイントは、これまで職人さんたちの手で加工していたものを、機械加工できるようになった点ですね。
手作業の領域を機械加工に変えたことは、素早く簡単に高精度加工ができるだけではなく、業界で言われる3Kの改善にも繋がるという確信がありました。
優れた機械によって加工工程がより早く、楽になることは社員の工数削減になりますし、社員の働き方は精神衛生面も含めて良くなったと感じます。
「自由発想」「自由加工」による複雑な形状加工が可能になると、ただ作るだけではなく「お客様へ提案できる」ようになります。
3D FABRI GEARも導入当時は市場に対してインパクトがありましたが、時間が経つにつれて「当たり前」の存在になってきました。すると3D FABRI GEARのメリットはもちろん、デメリットも見えてきたのです。
次のトレンドとして「生産力」が必要と考え、3D FABRI GEARでは介入しきれない大量生産を攻略すべく、FT-150 FIBERの導入に至りました。
マザックは機械メーカーとして長い歴史を持ち、優れた技術の積み重ねがあります。FT-150 FIBERは3Dレーザと機械加工技術をドッキングさせており、「両方の技術」を積み重ねている企業は、他に思い当たりません。
マザックには間違いなくモノづくりを変える技術力、ポテンシャルがあると認識しています。しかし実際の市場知識までは持ち合わせていません。だからこそユーザであり市場の知識を持つ私たちとマザックが組むことで、0→1の新しいモノづくりができると考えました。
FT-150 FIBER導入のメリットは生産力と品質力につきます。簡単に言えば1時間10本が限界の加工を、100本も加工できるようになったイメージですね。品質に妥協することなく生産力を向上しました。取引先の幅が広がったことはもちろん、これまで他社に負け越していた業界からの依頼でも獲得できるようになりました。
また3D FABRI GEARと併せて「自由発想」「自由加工」による複雑な形状加工の幅も広がり、受注して加工する仕事から提案型の仕事に変わりました。提案型に変わることはお客様にとっても有益です。市場価格競争で横並びの勝負をするのではなく、価値を提案することで新しいスタンダード（文化）を作っていけると考えています。
今後の大きな展望のひとつとして考えているのは“モノづくりの工程集約”を日本のスタンダードにしていくことです。
5つの工程を5社で行っていたのを、私たちは1社で5工程を1工程に集約しました。1次加工の段階ですべての加工を完了できると、納期面や運搬コストなどさまざまな面で大きな効率化が実現できます。
単に値引きの価格競争ではなく、工程集約による効率化に伴うコストダウンで戦う。こういったスマートなモノづくりを私たちは“smart assem”（スマートアッセン）と呼んでおります。これをモノづくりのスタンダードにしていきたいですね。
